プロローグ

 私がテディベアに興味を持ち始めるようになり、すぐにコーラ・キャビラスさんのベアと実際に巡り合って、そのベアに触れられたわけではありません。と言うのも、縫いぐるみやオルゴールが好きと言う一般的に玩具とされているものについては、人から頂いたり、いろいろな形で目にする事がありましたが、私はテディベアの愛好家がコレクションしたり、実際にフェスティバルに行ったり、という生活に縁がなかったので、全く私の知らない世界でした。また、私の回りにいる知人や家族にもそういう仕事に携わっている人はいませんでしたし、未知の世界でした。
 ところがある時、テレビで“テディベア”という言葉を耳にし、目にしたのです。もともと縫いぐるみが好きだった私は、テディベアに、何か特別なものを感じて、全国のいろいろな所に電話をしました。それは、日本の玩具メーカーであったり、玩具の専門店であったり、はたまた雑誌の編集部であったり、本当に沢山の所に問い合わせをした事を覚えています。